この日はこの旅一番のハイライト、カルモナのパラドールに泊まる。
それならそれで欲張らず、早く現地に入ってゆっくりしようということになった。
そこで当初計画のこの日のセビージャ観光はあっさり諦め、パラドールのあるカルモナ村へ直行することにした。そこでまずは泊まっていたアパートのパティオでゆっくりと朝ごはんを食べたが外でのこんな朝ごはんもなかなか乙なもの。ここでは8ユーロほどでこんな朝ごはんをつけてくれた。
車を出して出発、この日のカルモナまでのドライブはほんの100キロほど。
今までの緩やかな乾いたオリーブ畑が続く景色からだんだんと緑が増え、もう目的地のカルモナが見えてきた。
下道に降りてナビの指示に従って細い道をグルグル。
ようやく山のてっぺんにあるパラドールの表玄関セビージャ門に到着した。この門もやたらと幅が狭くて通るのがギリギリ、ちょうど車のミラーの高さに合わせ脇を削ってあるのが面白かった。考えてみれば当時は馬車しかなかったはずだし、そもそもがお城の門なので敵が入りにくいよう狭くした、そんなことを考えると面白かった。
こちらは残酷王とも呼ばれたペドロ1世王という人が14世紀に建造したお城との事。
今はそれを国営のパラドールとして運営しているもので、数あるパラドールの中でも超人気のパラドールの一つだとか、予約が取れたのはラッキーだったし、確かにそれだけの価値はあった。
このパラドールも山のてっぺんに建っているのでそこから見える景色は圧巻。
部屋の窓を開けるとこんな景色が飛び込んできた。時期がよければ向こうに見える地平線までひまわりでいっぱいになるそうでそれも人気の要素となっているらしい。もっとも部屋に入るドアなどは旧式のため鍵もやたらと大きく、しかも開けるにはコツもあるようでなかなか開けることができずに苦戦することになった。
さて、そのあとは早速街の探検を開始。
こちらも白くて可愛らしい小さな街並みで街の中心まで10分ほど歩くとあちこちにタパスバルやらレストランがあり、ちょうど小腹もすいてきたタイミングだったのでそのうちの一軒で昼食にした。
そこで昼からビールを飲みながらつまんだのがこんなもの。
上は多分ポルトガルなどでよく食べる干し鱈バカリャウのフリット、下はカジキマグロを玉ねぎと煮た (?) もの。どちらも素朴だけれどいかにもローカルの味でうまい。こんなものに巡り会えただけでラッキーだった。
さて、食べるばかりになってしまうが次は夕食。
元々この旅の目的の大きなものの一つが食べることと呑むことなのでお許しいただくこととして、この日訪れた一つ星レストラン La Yedra は、ある方のブログで知って日本から予約を入れておいた。ネットでそんな事が出来るのも便利になったものだ。
さすがに一つ星。
そこでこの日はわざわざ日本から持っていった上着を着込んでちょいと緊張気味。少し寒かったけれど雰囲気の良いパティオの席に座ってメニューを見ると、それほど雰囲気も硬くないしうまそうなものが並んでいる。
そんな雰囲気の中で私はマッシュルーム、カミさんはほうれん草の料理を注文。
このマッシュルームは生で上にのっているのは半熟よりちょいと硬めの卵。これがべらぼうにうまくてこの旅の一番。前日のキノコのソテーと言いちょうど良い時期に巡り会わせたようだ。
メインは私がサーロインステーキ。
予想とは異なりこんな形で出てきたがミディアムで頼んだにも拘らず私には火が入りすぎているように思えた。下はカミさんが頼んだフォアグラ。実はメニューを見ても何かがわからないままで頼んだのだが結果オーライ、少しもらって食べてみたがさすがはフォアグラ。これも下に卵が敷いてあったのでこの店は卵を使うのが特色なのかもしれない。
結局、ワインもボトルで開けてお代は2人で合計1万円くらいだったように思う。
もちろん評判の良かったパラドールのダイニングで食べるというオプションもあったがこんな地元のレストランを選んで正解だった。もっともカミさんに言わせるとこのデザートには物足りないものがあったようだが・・・
ということですっかり満足して部屋に戻った。
それにしてもライトアップされた門やパラドールの姿は明るい時に見たときとはまた違って素晴らしいものだった。
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