Kai's Kitchen

昨晩は茅ヶ崎から小田原に向かって3駅目の二宮にあるKai's Kitchenへ出かけた。

こちらは普段なら市場に出回らないような魚たちを美味しく食べさせてくれる、つまり無価値のものに価値をつけると言うコンセプトで、甲斐さんという若いご夫婦が営む店。

今回カミさんと二人で行った夜の部は5000円のお任せコースのみ、しかも金、土、日のみの完全予約制。たまたまこの日の昼に村上佳奈子がテレビでこの店を紹介していたことから、おそらく今頃は予約が殺到している筈で、その意味で我々はラッキーだったかも知れない。

古民家をリフォームしたとかで外も中も良い感じ。

テーブルにはこの日のメニューが置いてあった。我々の予約した時間には6名ほどの先客が1組、あとでもう1組到着したので夜の部は3組程度に絞って営業しているようだ。

生ビールは無くビールは今時珍しいサッポロの赤ラベル

それを飲んでいると間も無く前菜の盛り合わせが登場。ネンブツ鯛の唐揚げは頭からボリボリ食べれたし、甲イカのヌタ和えはちょっと他所では無いほどうまかった。

そのあとは刺身の盛り合わせと揚げ物。

刺身の種類は説明してくれたが、普段聞くことのない魚の名前だけに、これだけあるとどれがどれやら分からずじまい。ただ刺身には種類ごとにそれぞれ違った味付けがなされていてテーブルには醤油も無し。揚げ物は素材の新鮮さが感じられて美味かったが、一方で揚げ油がちょっと重かった気がする。

ここでメニュー外の逸品が登場。

左がごま油と塩で味付けされたエイの肝で右がウツボの唐揚げ。どちらも昼の部では単品で出されているようだが、特にこのエイの肝にはびっくり、まるで鶏のレバ刺しを食べている感じで口の中で溶けてしまった。

ここで焼き物が登場。

この日は貝を食べていることから名前が付いたカイワリの酒粕味噌焼き。さすがエサが良いだけに身の味も品がよく美味かった。

最後は酒肴の盛り合わせと地魚握り。

食べ終えてまとめてみると、この店は一品一品にコンセプト通りのこだわりが感じられた。ただ、いわゆる雑魚を使って5000円のコースに仕立てるために、手をかけすぎているためか、それぞれの魚がもつ自然な味が感じられなかった気がする。やむを得ないのかも知れないが、素朴な地魚の味を期待して行くと期待外れかも知れない。

もっとも、この店の規模に比べれると三種の飲み比べセットがお好みで出来るほど日本酒の種類が揃っていた。最後に出てきた酒肴の盛り合わせでわかるように、やはりコースの仕立て自体がお酒をもっと飲んでもらうことに重きを置いているようだ。

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